金曜日

可愛いものと甘いものとお金が大好きな女子同士で飲み会。上海土産の小さいパンダがついたボールペンと、髭の生えた貴婦人の肖像画を手に入れる。肖像画にはビーズやスパンコールが散りばめてあるのだが、ドロリと溶かしたプラスチックで固められており、とてもグロテスクで気に入った。
それから、街を練り歩いてたどり着いた公園でピクニック。バナナの味をしたダンボのクッキーや、毒々しいピンクの偽物苺が乗っかったケーキなどを食べる。芝生を裸足で歩き、靴を投げ出して寝転がる。お酒の瓶が割れる。金属音みたいな嬌声が響く。私は酔っ払って非常に見苦しい姿になっていたけど、それでもきっと素敵な光景だったに違いない(すごい陶酔っぷりですね!)。何しろ芝生には白とブルーのピクニックシートなんか敷いて、チーズやチョコレートが散らばって、ワインの瓶が転がって、ケーキを食べ散らかしちゃったりして、まさしく真夜中のピクニックだったのだ。
帰りの車の中で、指輪をなくしてしまったことに気がつく。私の可愛い指輪が夜道で凍えて通行人に踏み割られてるところを想像すると、後悔と悲しみで胸がいっぱいになりわあわあ泣いた。結局、懐中電灯を片手に持った恋人にひっぱられてピクニックしていた公園へ行き、芝生の上にぽとりと落ちている指輪を無事保護。しかし、なんとなく昔や今の悲しかったことなどを思い出し、しばらくグスグスと燻りながらいつの間にか寝た。