小さなお目目で見てました

新しい車は飛行機の中みたいな匂いがするので「今から遠いところに行くのだな」と毎回勘違いしてしまう。見なれない計器やオレンジ色のランプを見てると眠たくもなるし興奮もする。iPodをつなぐコードがまだないので車の中ではラジオを聞いているけど、それがもしジェットストリームだったら素敵だろう。都市高を走ればきっと本当に夜間飛行のようだろう。都市高の下も好きだけど。
そんな感じでいつも以上に朦朧としています。風邪を引いて熱を出した。風邪を引いた拍子に鈴が鳴るという歌詞があるけど、鈴の音は聞こえなかった。聞こえたのは銃声とザーというノイズ音だけでした。熱があると体の外側にもう一枚何かがあるような感じがして居心地が悪かったので、パジャマのズボンを脱いでパンツだけで過ごした。そして林檎のゼリーが入ったマシュマロや冷たいヨーグルトを食べて、一日中うつらうつらしていた。口の中が甘かった。体を起こしてゲーム画面を視界に入れるけど、目蓋を開けるのさえ億劫で視界がいつもより狭い。目を覚ましたら歯を磨く。灯りを消して目を閉じる。そういえば鈴の音も聞こえたような気もする。リンと鳴る小さな鈴の音じゃなく、私に聞こえるのは天井の高いお堂で誰かが鳴らすチーンという音です。
「下半身が丸出しの黄色い熊と一緒にいる、小さいピンク色の芋虫みたいなやつはキングダムなんちゃらいうゲームで何をするの?戦うの?」と聞いたけど「さぁ。歩くんじゃない?」と言われた。ホント、あいつは何するんやろ…。そして半分眠りかけながら、ハムスターとウサギとバッタは似ていると思った。
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東京に遊びに行ってた妹が帰宅したので、お茶を煎れて黒糖をなめた。ジュースは甘いから、コーヒーは臭いから(コーヒーを飲んだ後の人間は臭い)、水は冷たいから苦手な私ですがお茶は好きです。でも基本的にトイレに頻繁に行くのが面倒で嫌いなので、あまり水分を取らない。お茶を飲みながら、都庁の写真を見せてもらって面白かった。