焼け野原のむこう

デリヘル嬢を体験して、そこから見えてくる自分のことをこれでもかというほどに書いた本なのだが…

私という病 (新潮文庫)

私という病 (新潮文庫)

この本を読んでわたしが分かったことは「自己分析は一生治らない」ってことと「でもわたしだけじゃない」ってことです。たぶんわたしもこの人と同じように自分自身の矛盾とか葛藤となんか見たくもない汚らしい何もかもを、おはようからおやすみまで見つめずにはいられない。そいで、そういうことばっか考えてるとずっと負のオーラ(茨)を出し続けるので、まぁあんまし人には好かれない。自虐じゃなくて客観的に見て、まぁ普通に見苦しいし怖いしネ…。なんとなく「ずっとニコニコできればいいよね」「小さなしあわせを大事に」みたいな雰囲気にわたしはもうずっと負けっぱなしでした。将来はカワイイおばあちゃんになりたい、とかさ。幸せであることが一番えらいみたいな空気の中で「じゃあ自ら見たくないようなことばっかり見てしまってションボリするわたしはえらくないのか、全然ダメなのか」と、自分の臓物をぶちまけ胸糞わりー!と八方向にビームを出しては、わたし間違っとる?ってキョロキョロあたりを見回すけどそこは焼け野原でした。そしたら、遠くに同じようなことしてる人がいた。なんも解決しとらんし、この本読んでると一生このままなんじゃないかって思うけど、ひとりじゃないというだけで少し明るい気分になるのです。