いとこといとこ

いとこがいつの間にか立派な大人になっていたので残念だった。育っていくところを見たかった。血のつながった他人というものは魅惑的である。顔のよく似た他人。共通の記憶。階段で見たもう一人の自分。それから行方不明になった祖母の話。結婚パーティーの後、いとこ同士で飲みに行ったんだけど、次から次に出てくる共通の昔話にはどんな本よりも恍惚とさせられた。
日曜日はお墓参りへ。総勢17名で墓地へ行き、人間が多過ぎてなんとなく居心地悪くてうろうろしていたら隣から紙を手渡されて、よく見るとそれには般若心経が書いてあり…誰かが用意したカセットデッキから木魚の音と読経する声が聞こえてきて…周りのおばさま方も熱心に読経しはじめ…「え、何これ?何のイベント?」と思いながら私も読経しました…。てゆうかそんなことするなら最初から言ってほしかったです!そしたら本物のお坊さんと張り合えるくらいに練習して行ったのに。それにしてもとても怖い光景でした。「ぎゃーていぎゃーてい」の部分はちゃんと言えました(私はその部分だけ覚えている)。

暑い上に親戚がやたらたくさんいてなんか疲れたので、お墓参りの後私だけ勝手に帰った。団体行動のできない困った大人になってしまいました。