ヒグラッシャーのその他の週末

週末にひぐらししかしてないと思われても困るので、その他の出来事を。
土曜日は、人の目を避けるかのように遠くへ遠くへ行った。私は全部が嫌になっていたので出来るだけ知らない遠くの場所に行きたかった。山奥へ逃避行。たどり着いたところはうっすらと青い川だった。水が青く、苔の生えていない流れの速い小さな川だった。森へ行き、幾千幾万もの葉を目を凝らして一枚一枚なぞるのが好きだ。数え切れない数のものが好きだ。去年の夏、友達は浜辺で砂粒の数を数え、長い間一粒一粒をじっと見つめていたけど、「いち、こうがしゃ」と言って手のひらに載せていた砂粒を海に投げた。砂はあっという間に波にさらわれていって、私は黄河砂という言葉の響きとその意味に頭がくらくらしたものである。「ドドドドド、ズバババ、バロロロ、ダダドムゥ…」と一日中つぶやいていたので我ながら気が狂いそうだった。私には一度口に出して愉悦だった言葉は、本当に飽きるまで何度も何度も繰り返してしまう悲しい習性がある。それは、同じ言葉を命が尽きるまで繰り返す蝉や蛙と同じで、私は同じ言葉を繰り返している間は体の節々に神経の塊があるだけの生き物になってしまう。私の体には神経線維しかないのだ。
昨日、久しぶりに帰宅すると郵便受けには待ちに待った本が入れられていた!新しい本の匂いを嗅ぎながら寝た。あと、看板娘に飽きたので今週から無職です☆