言いたかった言葉

巨像でかすぎと言いたかったけど、巨像よりもでかいものを見てしまった日曜日。









巨像はただお散歩してただけなのにいきなり斬り殺されてかわいそう。小鳥達も泣いている。タイツを切り裂いて堅い毛の中から溢れ出る血を止めたかったけど、洪水のようにどんどん流れ続けるから止めることなどできず辺りが血の海になるのを眺めるしかなかった。一個の森のような巨像の小指にせめて真っ赤なタイツを結び付けて立ち去ることにする。風が吹くとまるでリボンのように見える。それはお別れの印。

ワンダと巨像

ワンダと巨像