5月2日:死んだら驚いた

今年のゴールデンウィークは四国に行ってお遍路さんをするか、宮崎の山奥で幻の蜂蜜を舐めるか、高野山で坊主の霊を幻視するかの三択で、高野山コースを選びました。
車に布団を積み、20時過ぎ福岡発。持ち物は地図、パジャマ、歯ブラシ、カメラ、着替え、おにぎり(2合分)、お茶などルンペンライフに必要なもの一式。関門トンネルを抜け、山陽側を通って関西方面を目指すことにする。
深夜、山口県・玖珂にある堂々巡りの目眩みレストラン「山賊」へ到着。
(山賊イメージ図)
山奥に唐突に現れる明かりには毎回驚かされる(死んだかと思って)。その場にいる人間全員の姿が霊界のものに見える不思議なパワーは健在。「あの世とこの世をおいしさでつなぐ」というキャッチコピーを考えました。店内には人間味溢れる動きを見せる自動ドアやとても冷たい炬燵があり、敷地内には眠らない金魚が泳ぐ小川が流れ、人の座っていないテーブルにはたくさんのお皿が置いてある、そんなジャパニーズゴシックホラーの館のような飲食店です。でもなんかもうこの光景も数回見てるからだんだん見慣れてどうでも良くなり、あととにかく炬燵が冷たくてつらかったのでうどん食べて退散。
その後、徳山の工業地帯を横目に見ながら、広島県へ向かう。深夜3時過ぎ、高速に乗り宮島SAに到着。車の中に布団を敷いて寝る。車中の荷物の混沌具合がルンペン感を醸し出し、ちょっと泣きたくなる。