5月4日:坊主の彼女

朝8時起床。石を枕にし、川で口を漱ぐ暮らしにだんだん慣れてきた。布団を敷いたり畳んだりするのも慣れました。途中、温泉の看板が出ていたので立ち寄る。
http://www.honojinosato.com/
天気がとても良くて、こういう昼間に温泉に入るのもなかなか良かったです。私はお風呂に入るのが嫌いなので、しばしば休日に一日かけて温泉に入りに行ったりするのだが(娯楽としての入浴)そうするとその日の夜は歯磨きだけして寝れば良いという合理的な遊びなのだが、それはともかく真っ昼間の風呂はいいなー。空が青くてばかみたいだった。お風呂の後にうどん食べて再び出発。
確かこの日は車を走らせてたら華岡青州生誕地って看板が出てて、華岡青州といえば「アンタ、あたしを実験台にしたらええやないの!アンタァ!」と言って嫁と姑でどっちが実験台になるかで嫁姑戦争が勃発したという。女は勝てば華、負けて堕ちれば泥…!日頃からガーデニングしたーい、朝鮮朝顔育てたーいと言っていたロハスな私なので、華岡青州生誕地の看板につられてそれっぽいところへ行き、ツバメがぷいぷい飛んでいるところを眺め、はっさくがとても安かったので買った。そして、このはっさくがとてもおいしかったです。華岡青州記念館みたいなとこは有料だったので入りませんでした。
(華岡青州の若かりし頃)
はっさくを食べながら山道を走行していると、対向車が停車して中からおばさんが出てきて何か言っているので、何事かと思って私も車の外に出てみたら道に1m以上ある蛇が横たわっていた。さすが高野山だわ、と戦慄してたら、彼氏が蛇の尻尾を掴んで道の外に投げ捨てたのでますます戦慄しました(投げ捨てた後ウェットティッシュで手を拭いていたので面白かった)。彼氏のお母さんは少女時代に山で蛇を捕まえては振り回して殺していたらしいです。高野山で殺生をすると大僧正の逆鱗に触れ、山は揺らぎ地が割れるらしいので殺さずに済んで良かったです。
高野山の途中で丹生津比売神社に参拝する。なんか日照りの時にこの神社から瓜を流して、そして雨たもれーて言ったら雨が降ったとって!京都で!そして瓜が京都に流れてきたとって!阿部清明が瓜を流したけん!柳の葉っぱを蛙の上にのせたら破裂するとって!パーンって!?と陰陽師を読んで仕入れた知識を彼氏に得意げになって披露した。あと絵馬に「清明本が完売しますように」って書こうとか言ってた。
http://www.niutsuhime.or.jp/
世界遺産らしい。みんな適当に芝生の上で寝転がったりしていて良い神社だと思いました。
その後、ようやく高野山に到着。爺婆の死臭(線香っぽい匂い)にむせ返りながら歩いた。若い坊主もいてとても良かったです。ストイックな感じー。でもはなこちんの妹は昔坊主と付き合っててそれはそれで大変そうだったので(会話をしているといつの間にか説法が始まる等)遠慮しとく。大伽藍で巨大な仏像みたいのを見て、線香の匂いを肺いっぱいに吸い込み、なんか良い気持ちになった。何しろどこを歩いてもお寺ばっかりだし、観光客ばかりだし、いやげものとかゆってサブカルぶりたい人にはうってつけのスポットです。珍日本紀行にも載ってたしさ。とにかく私はやりとげた気持ちでいっぱいで、会社の人用にぶっぽうそうサブレを買った。お土産屋さんの店番が中学生女子ぽくて、レジの近くには読みかけの少女漫画が置いてあって、この娘さん達もレイプから始まる恋物語を読んでときめいたりしてるのだろう、とか想像して楽しかった。高野山にはお寺に泊まれる宿坊システムがあり精進料理を食べさせてもらえたり、朝はぶっぽうそうがブッポーソーブッポーソーと鳴いているのが聞けたりするらしいので、いつか泊まってみたいです。あと、ゴールデンウィーク中は結縁灌頂(けちえんかんじょ)というロマンチックなイベントが開催されてて、そのイベントではなんと仏様と縁を結ぶことができるらしいノダ(会費3000円)!そんじょそこらの男の子じゃ物足りない!っていう欲張りなアナタにオススメ。ロマンチックなイベントなだけあって、爺婆がたくさん行列しとった。若者もおった。
高野山イメージ図)
深夜0時、六人部PA到着。就寝。車で寝るのもすっかり平気になった。高野山の夢を見ながら寝た。森が深かった。