夢の夢のまた夢の




今日はあの世っぽい一日でした。白っぽくてまぶしくて草木がミドミドしていた。初めてこの場所に来たとき、私が夢の中で時々訪れる場所にとても似ていたので震えた。今日もやっぱり似ていた。時々しか来れない。向こう岸に渡れない。見えてるのにたどり着けない。油を流したような水面にボートを浮かべ、小さい虫がたかってくるのを半分目を瞑って空気をかくように追い払ったらたどり着けるのだろうか。草の中には錆びた車が放置してあり、埃をかぶった窓ガラスが午後の光を鈍く反射している。小さな蛇が幻みたいに草の中に消えていくのを横目で見ながら、退屈した顔して立ち去った。